今回の記事は、日本株で投資先を迷っている人向けに書いています。長期金利の上昇、そして景気も強くなりつつあるという状態。こんな時に買うのは、どういった銘柄、またはセクターなのか。これらに関しては、最近の記事でしっかり解説しています。
今回はその中の1つである素材株ですね。タイトルにもある東海カーボン(5301)に注目して見たので、その理由を簡単にですが解説していきます。
世界で稼げる強みを持つ
炭素製品大手の企業で、黒鉛電極やカーボンブラックで有名です。黒鉛電極は耐熱性に優れ、素晴らしい強度も持ち合わせている。巨大な橋などに利用されるため、この分野で100年技術を磨いている成果が出ていると思います。
カーボンブラックは車のタイヤなどに使われます。車のタイヤが黒いのはこの素材を使ってタイヤの補強をしているからなんですね。他にも車のゴム部品などに使用。やはり車を作るには絶対に必要な素材です。
また、ファインカーボンという特殊黒鉛製品も持ってます。東海カーボンではこの世界の企業の中で希少なほど、多彩なラインナップでニーズに応えているという事。僕は特にこの点は注目だと思います。
その使用用途の一例ですが、有機EL画面やLEDライト、半導体にケース。これ全てスマートフォンに使われていることを説明してます。その他でも太陽光パネル、車ではタイヤやカーナビですね、自由度の高さが分かるかと思います。
また、これらは今後も必要とされる製品ですよね。スマホ、太陽光パネル。車がEVになった場合でも、東海カーボンはむしろチャンスがあるという事です。技術の日本、素晴らしい企業の1つといえるでしょう。
コロナの影響はかなり消滅
コロナで厳しい状況も当然ありましたが、復活への道は直ぐに見えました。直近では2月9日に決算が発表されましたが、営業キャッシュフローを見てもかなりの上昇です。ここ数年で見ても素晴らしい数字になっており、コロナの影響は少ないといえるでしょう。
売上高も徐々に上昇しており、EPSも回復しているので素晴らしい経営状態にあると判断できますね。利益が少ないという意見もありますが、こういった企業は投資に必要なお金が多いので、そのあたりも同時に見ると判断しやすいでしょう。
ではコロナの影響が大きくなかった理由は何なのか。それは海外にも拠点があるからです。世界で通用する企業の強みは、リスク回避になる事。日本がコロナからの復活が遅れても、他で早い国があればダメージを減らせます。
東海カーボンの場合はフランスに子会社があり、売り上げもしっかり出しています。カーボンブラックはタイとアメリカでフル生産していると四季報にもある通り、世界中で活躍しているのです。
この確かな技術というのは、数字では表れませんが、財産であり企業の内在的な価値となります。バフェット氏が好きでよく使う言葉ですね。確かな技術と信頼がある企業なので、今後景気回復すれば、さらに需要は増えていくでしょう。
東海カーボンは投資すべきか
今現在、徐々に株価も上昇してますよね。アメリカの長期金利上昇が落ち着いてくれば、そこで投資したい銘柄の1つといえるでしょう。
株価で言えば恐らく今現在くらいの価格が1つ、壁になるのかなと思いますので、そこも超えてくるようであれば一気に好調だった2018年の高値を目指せるかと思います。
今直ぐに投資すべきとは言えませんが、可能性のある素晴らしい企業であると思います。投資はあくまでも自己責任ですが、僕もどこかのタイミングで入ってみたい銘柄です。
ちなみに、配当も悪くない会社なのでそういった点でも注目されていたようですね。